東京旅行介助&おもてなし研修 「両国からスカイツリー 」実施報告

東京旅行介助&おもてなし研修「両国からスカイツリー」を11月10日に実施しました。

もともと今年の春にやろうとしていたこのコース、緊急事態宣言の延長に次ぐ延長で延期がつづいていて、やっと10月に開催になりました。

今回は車いす利用者の方のご参加もあり、始めて参加の方も多い回となりました。講師陣も久々の講習で力が入ります。

今回も実際にルートをあるいて確認しながら、このコースなら安全に、スムーズに、そして楽しく高齢者や障がい者の案内ができる、と自信をもてるようになることを目指します。まずは、体を動かしてウォームアップから。

旧安田庭園のバリアフリー状況を確認して、立派な池と緑を楽しみながら車椅子を押して進みます。比較的整備された道ですが、砂利に車いす前輪が取られたりすることもあり注意が必要です。

すぐ隣の横網町公園へ。園内にある東京都慰霊堂は、1923年9月1日の関東大震災で、また、1945年3月10日の東京大空襲で亡くなったおよそ16万3千人の方々の慰霊のための施設です。正面向かって右手のスロープから堂内に入ると「仏堂の観を表現すると同時に幾分神社の気分を潜在せしむる」と設計者の伊藤忠太が記した通り、独特の建物です。見方によっては少しキリスト教的な雰囲気も。壁に貼られている絵や写真で被災した方々に思いを馳せます。

次に訪れたのは江戸東京博物館、インフォメーションで障がい者に対する配慮を確認後、入館。車いすの導線を確認し、視覚障害者を案内するならどうするか、などと考えながら、江戸時代の江戸、明治以降の東京の歴史をたどります。

その後一行は墨田区内循環バスに乗車して隅田公園へ。都内のバスも最近はほぼ低床バスになっていて、運転手さんがスロープを出して乗降をサポートしてくれます。

墨田区隅田公園の牛嶋神社では、数段の段差を乗り越えないと本殿前でお参りをしたい、あるいは、車いすのままでは近づきづらい牛嶋神社のシンボル「撫で牛」に触れて祈願をしたい、それを実現するには?というテーマで考え、体験をしました。

その後一行はスカイツリータウンへ。普段気にせず乗っているエスカレーターは使えず、エレベーターを待ちます。人の多い観光地やデパートなどで車いす3台が上階に移動するのは、なかなか大変です。楽しい食品サンプルの店、立ち食い梅干しの店、おどろきの飴細工の店などが並ぶソラマチ4階のジャパンスーベニアを散策し、8Fへ。エレベーターを降りると、青空に映えるスカイツリーが眼前に。さらに千葉工業大学のキャンパス展示などを見学して研修終了となりました。


参加者の皆さんからはこんなコメントをいただきました。

  • 実際に体験してみて、車椅子に乗っているだけでも体力が必要だと感じた。
  • トイレ休憩なども含めて、余裕をもった時間設定が必要なことがわかった。
  • 介助の気配りもさることながら、観光案内の部分も大変勉強になった
  • 実際に歩いて、見て、聞いて確認することが重要だと改めて感じた。

1分動画もぜひご覧ください。


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